離婚した後癒えることがなかった心の傷

離婚がもたらす心の傷、癒えることがない心の傷について書きます。

離婚直後の様子

私が離婚すると両親に伝えた時、
私を一切責めませんでした。

子どもたちと離れて暮らすことになった時も
誰のことも非難しませんでした。

私は彼の両親にずいぶん罵られましたが
私の両親は彼を責めなかった・・・

責めるどころか彼に言いました。

「これからも子どもたちを通じて縁が切れるわけではない。
　困ったことがあったらいつでも連絡しなさい」と。

あれから10年以上たって、
当時、父が心労で胃潰瘍になり、
吐血して救急搬送されていたことを聞きました。

母も辛くて毎日泣いて暮らしていたと聞きました。

当時、私にはそのことを一切感じさせませんでしたが
私は両親をずいぶん傷つけ、そして苦しめていました。

そして私は、幼いわが子と離れて暮らすのは
地獄のような苦しみでした。

そんな娘(私)の姿をみて
両親も地獄のような苦しみを味わっていたということなのです。

あれから10年経ちました

今、あれから10年以上たったから、
私もこうして当時のことを振り返るようになりましたが

あの時の私はめちゃくちゃでした。

いろいろな苦労や苦悩を抱えて
人は生きていると思います。

でも、どんな状況でも
わが子と一緒に暮らせている
世の中のすべてのお母さんがうらやましくてたまりませんでした。

その気持ちは、
私の中から消えていません。

私がその後新しい出会いがあり、
新しい恋をしたとしても

今の生活が満ち足りていたとしても

私の心の欠落感は決してなくなりません。

そしてそのことを世界で一番よく
理解してくれているのが現在の夫です。

たくさんの人が離婚後の私を支えてくれましたが
今もまだ癒えない心の傷を
一番理解しているのは夫だと思っています。

両親にも見せられない心の傷を
子どもと離れて暮らしたこの地獄のような10年間を
夫と共有することで

私は少しだけ荷物が軽くなったような気がしています。

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子どもたちとの関係

私は離婚した夫婦にしては
うまく関係性を保持できていて
子どもたちとも切れ目なく会い続けることができていました。

きっと恵まれている環境だと思います。

でも、この心の傷は消えることはないだろうとわかっています。

この傷は離婚の傷ではありません。
子どもと一緒に過ごせなかったことへの懺悔にも似た心の傷です。

そして今、長男は同じ関西で独り暮らしをし、
次男は私たちと一緒に生活しています。

私は2人の子どもが手元に戻ってくるまで
約12年間戦い続けました。

そして子どもが手元に返ってきたら
私の苦悩は終わるのかと思っていました。
ですが、それは私の思い違いでした。

新しい苦悩と悩み

一緒に生活するようになったら、
また別のことに悩まされることになりました。

それは一緒に住んでいなかった12年間の間に
子どもたちに作ってしまった心の傷を感じるから。
子どもたちは一見元気そうに見えていましたが、
2人とも離婚によって深く傷ついていました。

私たちはどちらも子どもを手放したくない状態で離婚することになり
親権者をどちらにするのか家庭裁判所で争うことになりました。

結果、院生だった私は国家公務員の夫に勝てず
子どもたちを引き取れない状態で独り暮らしが始まりました。

私は寂しくて寂しくて、
傷ついている自分を悲劇のヒロインのように思っていましたが、
傷ついていたのは息子たちも同じでした。
子どもたちにも大きな傷をつけてしまっていたことに
今さらながら改めて気が付きました。

ママに会いたいと泣く次男を
長男が「泣くな」と慰め
2人でよく月をみていたそうです。

なぜなら、私が寝る前に子どもたちとよく月を見ていたら。
ママもきっと見てるよ、お休みなさいを言おうと
長男が次男を寝かしてくれていたそうです。

こんな思いをさせてしまい
私は罪深い母親です。

どうしたら子供たちに償えるのだろうと思います。
答えはなかなか出てきません。

息子たちは離れていても
私から愛されていることをしっかり理解していたと言いますが
幼い二人が寝る前に流していた涙を知り、
私の心はずっとざわついています。

離婚でできる傷のうち
親側にできる傷なんて
たいしたことはありません。

子どもに作ってしまった傷が
一番罪深いのだと改めて思います。

子どもは離婚したことを
「気にしていない」「大丈夫」
と表現することが多いけれど、

それは私たちに気を使っているのかもしれません。

「どうして離婚したの」なんて私を責めたら
私が苦しむことを知っているからでしょう。

親が子どもを思うのは当然として
子どもから心配される年になったのだと思い

こんな私たちの下で
元気よく生活している子どもたちに感謝しています。

これから先、あなたたちの離婚による心の傷が
人生のどこかで痛み始めたりすることがありませんように。

どうかどうか、
あなたたちの人生が
穏やかで豊かで幸せなものでありますように。

傷つけてごめんね。

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