12月、1月にかけて、校正作業をしていた原稿。単著ではありませんが、4月に本が発刊されました。コラム等を書くのと違い、ハード本に名前が載るのはかなり大きな仕事です。最近、怠け気味だったので、久しぶりに書きました。
雑誌のコラム等は「さらさら」と書ける内容のものが多いですが、ハード本となると、その「生みの苦しみ」といったら、表現のしようもありません。
若い頃は玉の輿を目指していたのに?
何を隠そう、若い頃は玉の輿にのるのが女の幸せだと思っている節がありました。玉の輿というと大げさですが、経済力がある男性と結婚することが幸せだと思っていたのかもしれません。今思うと、悶絶の恥ずかしさですが。
私はその後、決して玉の輿ではない男性と結婚しました。1人目は国家公務員、2人目は企業のサラリーマン。二人との結婚は、玉の輿ではありませんが、仕事にも収入にも比較的恵まれている環境だと思います。
でも、今になって思うのは、私は経済力がある男性と結婚しても決してうまくいかなかったであろう、ということ。
私は年齢があがるにつれて、自分というものがよく分かってきたのですが、私は何かを買ってもらうより、這い上がって自分で買いたいタイプの人間のようです。
たとえそれが、財力のある夫から買ってもらう超一流品の品ではなく、自分で買える範囲の二流品であったとしても。
こんなものが買えるようになったんだ!という幸せは、何物にも代えがたい。実際に何かを買わなくても、「こんな仕事ができるようになったんだ」という気持ちが何物にも代えがたいのです。
(その背景に、夫が家賃や電気代やガス代や車の税金を払ってくれていることは、忘れてしまいそうですが)
大好きな人生の先輩
大好きだった作家の森瑤子さんが「私の書斎はキッチンだ」とおっしゃっていました。
私の書斎も多くの場合「キッチン」です(というか、キッチンを見渡せるダイニングテーブル)。
ちょうど寒い時期に校正作業をしたので、ビーフシチュー、ホワイトシチュー、クラムチャウダー、ミネストローネ等、
色々なスープ類をことこと煮込みながら書いた原稿。
「〇〇さんの妻」という肩書より、専門分野で本を書けることのほうがずっと嬉しい私は、貧乏性といえば貧乏性だし、ハングリー精神が強いと言えば、そうだし、単なる欲張りだと言われればそうなのかも。
考えてみると、手に入れたいものや取り戻したいものは、何年かかっても必ず手に入れているし、取り戻しているのだから、それを可能にしているのは、その執念深さや、ハングリー精神と無関係ではないかも。
(あえて書かなくてもわかっていただけるでしょうが、数年単位で虎視眈々と時期を見極め、計画的に取り戻したのは息子です)
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そんな私に欠けてるもの
でも、最近私の人生にかけてるなと思うものが1つ。それは自分が「幸せ」であることを認め、それに感謝する「ゆとり」。
最愛の家族と好きな仕事を手に入れているにもかかわらず、それが当たり前のように感じはじめると、そこから不満が少しずつ大きくなるのはなぜでしょう。失わないとその大切さに気付かない愚かさは、一生治らないのでしょうか。
離婚を経験して、ボロボロだった私の人生におとずれた夫との出会い。初婚よりずっと大変だとわかっていたのに、2人で大きくジャンプして飛び込んだ再婚。出会えただけでも、再婚できたことだけでも奇跡なのに、子どもたちまで取り戻せるなんて。
仕事で失敗したこともあったけど、もう同じ失敗はしなくなりました。少しだけ仕事も上手になってきました。だから、今のような仕事ができるようになったのに。
例えば、原稿を書くときのストレスやイライラ
結婚生活や子育てに関するストレスやイライラは
原稿依頼があり、家族がいて、そして息子がここに帰ってきたから感じることができるもの。
そんなストレスやイライラは
すべてほしいものが手に入っているからこそ感じているもの(感じられるもの)だということを、ずっと忘れずにいたら、私はもっともっと幸せになるのに。
私はきっと、あの「どん底時代」を忘れかけているんだな。幸せボケして、勘違いしているんだな。もう、がむしゃらに這い上がって、今の生活ができているだけなのに。
なんとまあ、我ながら愚かだなと思う月曜日の朝。
息子の部屋がめちゃくちゃ散らかっていて、イライラしているんです(笑)
離れて暮らしている頃は、あんなにあんなに寂しかったのに・・・脱ぎ捨てた靴下やシャツを拾い集めることができる幸せを噛みしめるべきなのかな。
あ、本の売れ行きは順調です。共著ですから、当然私だけの力ではありませんが、多くの方に手にとっていただけて(テキストに指定されて嫌々買っている人もいると思いますが)、こちらもまた幸せですね。
今日も平和で平凡で幸せに過ごせますように。
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